ノックアウト記録
ボクシングの見せ場はやはりノックアウト・シーンです。
今回は、歴代KO記録保持者や世界戦連続KO記録等、様々なKOキングを紹介致します。
最も多くKOしたボクサー
歴代KO記録保持者は、元世界ライトヘビー級チャンピオンのアーチ・ムーアです。
1位 : 129=アーチー・ムーア(アメリカ)
2位 : 126=ヤング・ストリブリング(アメリカ)
3位 : 125=ビリー・バード(イギリス)
4位 : 116=サム・ラングフォード(カナダ)
5位 : 114=ジョージ・オドウェル(イギリス)
アーチ・ムーアは「オールド・マングース」と呼ばれた遅咲きの選手で、初めてライト・ヘビー級で世界王座を獲得したのは39歳の時でした。129のKO勝ちは1935年〜1963年までの約30年間で記録したもので、文献によってKOの数は145、141、131など数説ございます。
30年近く戦ったので、イザード・チャールズやロッキー・マルシアノ、カシアス・クレイ(後のモハメド・アリ)等、時代の違った伝説の王者と拳を交えました。
ムーアのボクシングスタイルは、固いクロスアームディフェンスを用い、破壊的な左右強打で相手を叩き潰すスタイルと思われておりますが、距離感が良く出入りをするスタイルで戦った試合が多いと感じます。
時にはトーマス・ハーンズのように左を下げてフリッカージャブや右の打ち下ろしで対戦者を倒した試合も多かったのです。
世界戦での連続KO
ウィルフレド・ゴメス
44勝42KO 3敗1分(世界戦17連続KO)
元世界3階級制覇王者
ゴメスはアマチュア時代に世界選手権で優勝した実績も持ち、攻防兼備の名王者として歴史に名を刻みました。左フックを中心にした強打は軽量級ばなれしており、「バズーカ」と呼ばれました。
ゴメスは14歳でボクシングを始め、持って生まれた勘の良さですぐに一流ボクサーになり、17歳の時にプエルトリコ代表で第1回世界選手権(アマチュアボクシング)に出場し、全試合KOし、優勝しました。
プロ入り後は、デビュー戦こそ引分けましたが、その後2戦目から6年半に渡って32連続KO勝利を飾りました。その間、世界王座を奪取し、17度防衛しましたが、全てノックアウトで防衛を飾りました。
防衛の中には、当時55戦全勝53KOのカルロス・サラテをノックアウトした、全世界が注目したビッグファイトもありました。
スーパーバンタム級の王座を防衛している最中に、1階級上のサルバドール・サンチェスに挑戦するも、返り討ちにあいました。KO負けによって、反射神経や耐久力が衰えることは大いにありますが、ゴメスにもその兆候が見えました。
それでも、KOキングのゴメスは、17度目の防衛後、スーパー・バンタム級王座を返上してフェザー級、スーパー・フェザー級でも王座を獲得して、3階級制覇を成し遂げました。
当時はロベルト・デュラン(パナマ)の10連続KO防衛を大きく上回ったこともあり、不滅の記録になるだろうと思われました。
ゲンナジー・ゴロフキン
42勝37KO 2敗1分(世界戦17連続KO)
WBAスーパー・IBF世界ミドル級王者
WBA(スーパー王者)、WBC、IBFの3団体から世界ミドル級王者として認定されたゲンナジー・ゴロフキンは6年間で、世界戦17連続KO勝利を記録しました。
デビューから連続KO勝利KO
アセリノ・フレイタス
41勝34KO 2敗(デビューから29戦連続KO)
元WBA・WBO世界スーパーフェザー級王者
母親が赤ん坊時代に付けた「ポポ」が愛称で、バルセロナオリンピックのボクシング・フライ級代表となるが、2回戦で敗退しました。
1995年3月、アルゼンチンで開催された第12回パンアメリカン競技大会ではライト級で銀メダルを獲得し、その後すぐプロデビュー。
デビュー後、圧倒的なパワーは「ブラジリアン・ボンバー(ブラジルの爆弾)」と呼ばれ、注目を集め、コスタリカ、メキシコ、アメリカ、英国で戦い、デビューから29戦連続KO勝利を記録しました。
デビューから連続1ラウンドKO勝利
エドウィン・バレロ
27戦全勝27KO(デビューから18試合連続初回KO)
元世界2階級制覇王者
生涯プロ戦績27戦全KO勝利。世界王者クラスとしては、史上ただ一人のパーフェクトレコード保持者で。またプロデビューからの18戦はすべて初回KO勝ちという、とんでもない記録を打ち建てました。
バレロはとアップライトに構え顎を上げ、ガードが低いので隙が散見されましたが、防御本能が素晴らしく、相手との距離を本能で察知し、防御から攻撃にすぐに切り返した。
ハードパンチャーでしたが力任せでなく、嵐の連打で畳みかけながら、ガードの弱い部分を探り、硬くて強いパンチで全ての対戦相手を倒しました。
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